概要
簡便
- 培地の調製が必要ありません。
- 分注の必要がありません。
- 希釈の必要がありません(Quanti-Tray では最大 200、Quanti-Tray/2000 では 2,419、Quanti-Tray/レジオラートでは最大 2,272)。
迅速
- 作業時間は 1 分未満。
- 結果は 24 時間以内で判定可能です(レジオラートは 7 日間)。
- 確認の必要がありません。
正確
- 100 mL あたり 1 個の微生物まで検出します。
- 試験管 5 本または10 本の最確数(MPN)よりも優れた95%信頼限界区間。
- メンブレンフィルター法(MF)以上に優れた95%信頼限界区間。
コスト効率が高い
- 購入、維持する装置が最小限で済みます。
- ガラス製品を購入し、洗浄する必要がありません。
- ベンチスペースは最小限で済みます。
サイエンス
Quanti-Tray の仕組み
Quanti-Tray
Quanti-Tray では、100 mL の検体が 51 個のウェルに分かれます。最確数(MPN)を用いたアプローチを使用して、元の検体に含まれる細菌数を判断します。自動化によって作業時間を最短に抑え、処理能力を最大化します(最大 4 検体/分)。ウェルの数が比較的多いため、(希釈なしで)1~200 と計数範囲が広く、95%信頼限界区間も非常に狭くなっています。
Quanti-Tray/2000
Quanti-Tray/2000 は、従来の試験管 15 本の連続希釈と同じ統計モデルをベースにしています。Quanti-Tray/2000 では、Quanti-Tray シーラー PLUS で密閉すれば、検体は自動的に適切な量に分けられます。Quanti-Tray システムは、試験管、ダーラム管、希釈剤を使用する必要がありません。2 種類のサイズの 97 個のウェルに検体が自動的に分注されることで、Quanti-Tray/2000 は 1~2,419 個の範囲で計数を行うことができ、試験管 15 本の連続希釈よりもはるかにすぐれた95%信頼限界区間となっています。
Quanti-Tray/レジオラート
Quanti-Tray/レジオラートでは、100 mL の検体が 96 個のウェルに分かれます。添付のMPN表を使用して、標準法の最確数(MPN)手法で、元の検体に含まれる細菌数を判断します。自動化によって作業時間を最短に抑え、処理能力を最大化します(1分当たり最大 4 検体)。96 ウェルのトレイで 1~2,272 個の範囲で計数ができます(希釈なし)。
Quanti-Tray シーラー PLUS
Quanti-Tray シーラー PLUS は、Quanti-Tray システムの次世代シーラーです。シーラーによって、Quanti-Tray と Quanti-Tray/2000 での定量化が可能になり、時間も節約され、検査室の効率が向上します。その機能には、2~3 分のウォームアップ時間、より速いトレイ密閉、エネルギー効率、クリーニングを容易にするアクセスパネルなどがあります。
使い方
Quanti-Tray の使い方を見る
取扱説明
ステップ 1
トレイに検体/試薬液を入れます。
ステップ 2
トレイを Quanti-Tray シーラー PLUS で密閉します。
ステップ 3
培養後、陽性のウェルを数え、対応するMPN 表を参照します。
よくあるご質問
Quanti-Tray は、メンブレンフィルター法(MF)以上の広い計数範囲と同等の精度を提供します。
方法 | 下限計数範囲/100 mL | 上限計数範囲/100 mL |
Quanti-Tray | <1 | 200 |
Quanti-Tray/2000 | <1 | 2,419 |
Quanti-Tray/レジオラート | <1 | 2,272 |
5本 MPN | <1.1 | 16 |
10本 MPN | <1.1 | 23 |
メンブレンフィルター法 | <1 | 80 |
Quanti-Tray と Quanti-Tray/2000 はエチレンオキシドでガス滅菌されています。Quanti-Tray/レジオラートは、レジオネラ・ニューモフィラを除菌するために、電子ビーム技術を使用して処理されています。
Quanti-Tray、Quanti-Tray/2000の有効期限は、製造日より 3 年です。Quanti-Tray/レジオラートの有効期限は、製造日より 1 年です。一度開封したトレーのバッグを保管する際は、開封した方の端を折り曲げて、テープで密閉してください。
いいえ。トレイがシーラーの中にある短い時間では、細菌に悪影響を与えることはありません。密閉中、ウェル内の温度が 5 ℃以上上がることはありません。
空のウェルが 1 つか 2 つの場合は、検体の全量がトレイの中に入っていれば検査の判断には影響しません。最確数(MP)に対する影響は統計的に有意ではありません。完全に満たされていないウェルも、完全に満たされているウェルと同じ方法で判断してください。
はい。Quanti-Tray は最大 10 枚まで積み重ねることができます。培養器内の気流を妨げないように注意してください。Quanti-Tray/レジオラートのトレイは必ず紙側を下にして(ウェルが上を向くように)重ね、安定性を上げるために方向が交互になるようにする必要があります。
結果の解釈の判断については、添付文書をご覧ください。
色彩強度は代謝率の違いと、各ウェルの大腸菌群および大腸菌の最終濃度が反映されたものです。検体が入ったウェルの黄色または蛍光が Quanti-Tray または Quanti-Tray/2000 のコンパレータ以上に強い場合は陽性と考えられます。
大腸菌の存在の判断には、ウェルは黄色かつ蛍光を発色していることが絶対です黄色ではない蛍光のウェルは、大腸菌陽性のウェルではありません。
いいえ。Quanti-Tray/レジオラートは、Quanti-Tray シーラー PLUS 専用です。
関連資料とツール
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製品情報
コンボパック:
スナップパックと Quanti-Tray セットをご用意しています。
関連資料
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